東京市場大引け『市況』by日本投資機構株式会社
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■3月5日 本日の見出し
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前日の米株式市場が下落したことで、利確売りが優勢に。
落ち着いた為替動向や、各国の政策期待が下支えとなる。
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■本日の相場概況
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『国内』
5日の東京株式市場で日経平均株価は
前日比95円76銭安の2万1,726円28銭と反落。
前日の米株式市場が下落したことで
日本でも利益確定売りが先行する展開となりました。
今日開幕した中国の全国人民代表大会で
2019年の経済成長率の目標は「6~6.5%」と、
18年の「6.5%前後」から2年ぶりに引き下げられています。
中国メディアの財新と英調査会社IHSマークイットが
午前に発表した中国の2月非製造業購買担当者景気指数(PMI)は
51.1と、前月(53.6)から2.5ポイント低下。
2018年10月(50.8)以来の低い水準となりました。
これを受け、中国経済への懸念感が高まり
主力ハイテク株などに利益確定売りが優勢に。
一方で、中国の全国人民代表大会開幕により
大型減税などの政策に期待した買いが相場の支えとなっています。
為替の円高傾倒が限定的であったことも
下げ幅を縮小する要因となりました。
また、国内では先週発表された1月の鉱工業生産指数が
大幅に落ち込んでいたことから、
政府が3月の月例経済報告で全体の景気判断を
3年ぶりに引き下げる可能性が浮上。
12年末に第2次安倍内閣が発足して以降、
政府による景気判断引き下げ直後には
日銀は追加緩和で対応してきたため、
追加緩和への思惑が浮上し相場の下支えとなりました。
日経平均株価につられる形で利益確定売りが優勢となり
日経ジャスダック平均株価は小幅に反落しましたが、
東証マザーズ指数は【4592】サンバイオなどが
けん引する形で続伸しています。
『海外』
5日午前の中国・上海株式相場で上海総合指数は小幅続伸。
朝方は2019年の経済成長率目標引き下げを嫌気し売りが先行しましたが、
次第に景気刺激策などへの期待から買いが優勢となっています。
『為替』
14時時点の東京外国為替市場では、1ドル=111円89~90銭近辺と小動き。
日経平均株価の下落と歩調を合わせた円買いが出ましたが、
事業法人の決済が集中する「5・10日(ごとおび)」に当たることもあり
輸入企業の円売りも出たため、大きく値を傾けてはいません。
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■明日の日本株見通し
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各国とも経済指標が弱い内容となっていますが、
政策期待が支えになっている状況で
楽観ムードは継続しています。
ただ、日経平均株価のチャートを見ると
十字線を2日連続でつけており、
高値警戒感も強まっていると見ています。
相場が大きく崩れるほど
悲観が強まる材料は見当たりませんが、
週末にメジャーSQ算出を控えるため、
一旦の調整には注意したいとして
明日の相場を見ていきます。
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■主要指数
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『海外』
・NYダウ:25,819.65ドル (-206.67)
・ナスダック:7,577.567 (-17.786)
・S&P500:2,792.81 (-10.88)
・為替 ドル円:111.95-111.96円 (+0.05)
『国内』
・日経平均株価:21,726.28円 (-95.76円)
・TOPIX:1,619.23(-8.36)
・日経ジャスダック平均株価:3,487.76円 (-10.25円)
・東証マザーズ指数:943.96 (+5.80)
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■明日のイベント
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『海外』
米2月ADP雇用統計(22:15)
米12月貿易収支(22:30)
ベージュブック
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■株式2.0参加者様へワンポイント!
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アナリストの江口です。
本日は前日上昇範囲内の下落となり、
上昇基調の相場が継続しております。
短期的な利益を取るチャンスとして
下げたタイミングでは買い増しをしつつ
利益を狙っていっていただければと思います。
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