東京市場大引け『市況』by日本投資機構株式会社　評判

┏━━━━━━━━━━━━━━━━
■6月18日　本日の見出し
┗━━━━━━━━━━━━━━━━

FOMCを前にイベント通過後の相場変動を懸念した
リスクオフの売りが優勢に。

f:id:nihontoushikikou:20190618165407p:plain

┏━━━━━━━━━━━━━━━━
■本日の相場概況
┗━━━━━━━━━━━━━━━━

『国内』

18日の東京株式市場で日経平均株価は
前日比151円29銭安の2万972円71銭と反落。

米連邦公開市場委員会（FOMC）を前に
イベント通過後の市場の動きが見えにくいと見た投資家からの
リスクオフの売りが加速する展開となりました。

上海、香港株は小じっかりとした推移でしたが
日本銀行の緩和策が限られることから
円高進行を見込んだ海外投資家からの先物売りが出た面も。

前場の中ごろにトランプ米大統領がツイッターで、
「米移民税関捜査局（ICE）が来週にも不法移民の送還を始める」と
述べたことからメキシコを巡るリスクも改めて意識されています。

また、18日付の産経新聞が「安倍晋三内閣の支持率が
47.3%と前回調査から3.4ポイント低下した。
2000万円問題が影響したとみられる」と伝えており、
安倍政権の求心力低下、国内政治の不透明感が
意識されている可能性もあるでしょう。

売買材料に乏しい中で指数が下げ幅を拡大したことで
ジャスダック平均株価、東証マザーズ指数も続落しています。

『海外』

18日午前の中国・上海株式相場で上海総合指数は小幅続伸。

中国政府による景気刺激策への期待が相場の支えとなりましたが、
全体を動かすような新規の取引材料には乏しく上値も限定的です。

『為替』

14時時点の東京外国為替市場で円相場は、1ドル=108円32～33銭と円高に傾倒。

オーストラリア準備銀行（中央銀行）が
今後のさらなる金融緩和が適切である可能性が高いとの
認識を共有していたと明らかになり、
豪ドル売り・円買いが対ドルに波及したほか、
トランプ米大統領のツイッターでの発言が
メキシコと米国関係の不透明感を意識させ、
日経平均株価も下落、リスクオフの円売りが優勢となりました。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━
■明日の日本株見通し
┗━━━━━━━━━━━━━━━━

今夜から米FOMCが予定されており、
パウエル議長の講演は明日の夜に開かれる見通しです。

パウエル氏は議長就任後に10回のFOMCをこなしていますが、
声明文が公表されたり、記者会見が開かれたりする会合2日目の
S&P500種株価指数は、19年1月を除いてすべて前日比で下落。

利下げに向けた明確なシグナルを送るほど
経済状況は悪化しておらず、
同氏が市場の利下げ期待に応える会見を開けるか否か
投資家の不安が高まっている状況でしょう。

また、利下げに前向きな発言があったとしても
各国の中央銀行が緩和的な政策を前向きに進める中で
日銀の打つ手は限られることから円高要因になりやすく
日本株にとっては追い風になり得ます。

それ以外の要因を見ていっても、
米中がG20で合意に至る可能性は低く、
世界的に経済指標の悪化も目立つ状況。

日経平均株価も節目の2万1,000円を割り込んでいるため
短期的な利幅を狙った先物売りも加速しやすく
商いの少ない中でリスクオフの売りが優勢となる展開が
想定されるとして明日の相場を見ていきます。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━
■主要指数
┗━━━━━━━━━━━━━━━━

『海外』

・NYダウ：26,112.53ドル　(+22.92)

・ナスダック：7,845.024　(+48.365)

・S&P500：2,889.67　（+2.69）