東京市場寄付き『市況』by日本投資機構株式会社
┏━━━━━━━━━━━━━━━━
■3月8日 本日の見出し
┗━━━━━━━━━━━━━━━━
1月の景気動向指数が2013年6月以来の低水準に。
景気敏感株などに売りが波及する展開を想定。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━
■本日の日本株見通し
┗━━━━━━━━━━━━━━━━
内閣府が7日に発表した
1月の景気動向指数(CI、2015年=100)速報値は、
景気の現状を示す一致指数が97.9と、
前月から2.7ポイント低下。
低下は3カ月連続で、
2013年6月(97.0)以来の低水準となりました。
これを受て景気動向指数の基調判断について
これまでの「足踏み」から「下方への局面変化」に下方修正。
ただ、1月の日本の輸出や生産が低下したのには
中国や世界経済の減速や2月初めの中華圏の春節(旧正月)など
一時的な要因も絡んでいると見られるため
2月に輸出や生産がどの程度戻るかが今後の焦点となりそうです。
ユーロ圏の経済成長率見通し引き下げや
1月の半導体世界市場が30カ月ぶりに
前年水準を割り込んだことなどを受けて、
本日は景気敏感株などに売りが波及する展開を想定。
ただ、今夜は2月の雇用統計を控えており、
過度に市場予想を下回る結果とならなければ
好材料視されやすい状況であることから
安値圏では様子見ムードが強まりやすいとして
本日の相場を見ていきます。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━
■前日の海外概況
┗━━━━━━━━━━━━━━━━
『NYダウ工業30種平均』
7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は
前日比200ドル23セント安の2万5,473ドル23セントと続落。
欧州中央銀行(ECB)は7日に開いた理事会で
少なくとも2019年末までは利上げ開始を先送りする方針を示し、
銀行への新たな資金供給策も決定しました。
19年のユーロ圏の経済成長率見通しを
従来の1.7%から1.1%へ引き下げ、
量的緩和(QE)プログラム導入以降で
最も大幅な経済予測の下方修正となったことが
世界景気の減速懸念が改めて意識され市場心理を冷やしました。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数が
心理的な節目とされる200日移動平均を下回ったことなどで
持ち高調整の売りも加速しております。
米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は、
米国内外で景気見通しが弱まりつつあることから、
米金融当局が以前に想定していたよりも
「緩やかな」金利軌道が求められると発言。
世界景気の減速が意識される中で
各国の金融政策がどこまで下支えになるかが
今後の焦点となりそうです。
主要ハイテク株に売りが広がり
ナスダック総合株価指数も続落しております。
『為替』
7日のニューヨーク外国為替市場で円相場は
1ドル=111円66銭~65銭と円高に傾倒。
欧州中央銀行(ECB)が7日の理事会で年内の利上げを見送るとしたことで、
ドイツなどの国債利回りが低下(価格は上昇)し、米長期金利が低下。
日米金利差の縮小を見込んだ円買いが優勢となりました。
7日のシカゴ日経平均先物3月物は、前日比270円安の2万1,275円と続落。
世界景気の先行き警戒感が広がり、米株とともに売りが波及しています。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━
■主要指数
┗━━━━━━━━━━━━━━━━
『海外』
・NYダウ:25,473.23ドル (-200.23)
・ナスダック:7,421.464 (-84.456)
・S&P500:2,748.93 (-22.52)
・為替 ドル円:111.58-111.59円 (-0.20)
『国内』
・日経平均株価:21,456.01円 (-140.80円)
・TOPIX:1,601.66(-13.59)
・日経ジャスダック平均株価:3,451.51円 (-30.05円)
・東証マザーズ指数:928.76 (-17.75)
┏━━━━━━━━━━━━━━━━
■本日のイベント
┗━━━━━━━━━━━━━━━━
『海外』
1月家計調査(8:30)
10-12月期GDP改定値(8:50)
1月経常収支(8:50)
2月景気ウォッチャー調査
メジャーSQ
『国内』
中国2月貿易収支
米2月雇用統計(22:30)
┏━━━━━━━━━━━━━━━━
■本日の国内決算発表
┗━━━━━━━━━━━━━━━━
鳥貴族、HEROZ、フルスピード、日駐、ケア21、
バルニバーヒ、エイチーム、ソフトウェアサー、
フリービット、ミライアル、ユークス、クミアイ化、
日本スキー、イトクロ、インスペック、ナ・デックス、
ファースト住、カナモト
┏━━━━━━━━━━━━━━━━
■株式2.0参加者様へワンポイント!
┗━━━━━━━━━━━━━━━━
おはようございます、アナリストの石塚です。
米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は、
米国内外で景気見通しが弱まりつつあることから、
米金融当局が以前に想定していたよりも
「緩やかな」金利軌道が求められると発言。
世界景気の減速が意識される中で
各国の金融政策がどこまで下支えになるかも
今後の焦点となりそうです。
調整相場がしばらく続くことも想定されるため
年末の大底から戻り基調にある景気敏感株については
年始からの戻りの3分の1~半値ほど下落する可能性を視野に
一旦の手仕舞いをご検討いただければと思います。
「株式2.0」
絶賛発売中!