東京市場大引け『市況』by日本投資機構株式会社
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■3月7日 本日の見出し
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買い材料不足が意識されて軟調揉み合いが続く。
米国は過去最大の貿易赤字となり対中交渉にも懸念。
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■本日の日本株見通し
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前日の米国では貿易赤字の拡大により
通商協議でトランプ大統領が
強硬姿勢を見せる懸念が浮上したほか、
各国の経済指標についてはまちまちで
先行きへの不透明感も強まっている状況。
経済協力開発機構(OECD)が6日に公表した報告書では
「世界的な景気拡大は勢いを失い続けている」とし、
20カ国・地域(G20)のほとんどについて
経済見通しが下方修正されています。
日本株市場でも、先行き警戒感が強まり
年始から上昇基調となっていたことから
利益確定売りも出やすいため
軟調揉み合いが続きそうです。
相場全体が勢いを失う中で
特需の予想される5G関連などの
テーマ株に資金が集中しやすいとして
本日の相場を見ていきます。
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■前日の海外概況
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『NYダウ工業30種平均』
6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は
前日比133ドル17セント安の2万5,673ドル46セントと続落。
米商務省が発表した2018年の貿易統計では
モノの赤字が8,787億200万ドルと
06年以来12年ぶりに過去最大となりました。
対中国が2年連続で最大となっています。
トランプ米大統領の就任後2年間に貿易赤字は1,190億ドル拡大し、
赤字削減の選挙公約とは相反する結果となったことから
貿易協議で一段と強硬姿勢に傾くとの警戒感が広がっています。
過剰在庫への警戒感を背景に原油価格の下落し、
エネルギー関連株にも売りが波及。
また、雇用サービス会社ADPが発表した2月の全米雇用リポートで、
非農業部門の雇用者数が前月比で18万3,000人増加。
ほぼ市場予想並みとなりましたが、
共同調査しているムーディーズ・アナリティクスのエコノミストが
「雇用拡大のピークは過ぎた可能性がある」と指摘しています。
8日には米雇用統計の発表を控えることから
様子見ムードも強まりました。
主力株の一角に売りが優勢となり
ナスダック総合株価指数も続落しております。
『為替』
6日のニューヨーク外国為替市場で円相場は
1ドル=111円75銭~85銭と円高に傾倒。
米株式相場の下落を受け投資家が
リスク回避姿勢を強め、円には買いが優勢となりました。
6日のシカゴ日経平均先物3月物は、前日比140円安の2万1,545円と下落。
米中貿易協議の先行き警戒感が広がり
米株とともに売りが優勢となっています。
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■主要指数
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『海外』
・NYダウ:25,673.46ドル (-133.17)
・ナスダック:7,505.920 (-70.441)
・S&P500:2,771.45 (-18.20)
・為替 ドル円:111.68-111.69円 (-0.10)
『国内』
・日経平均株価:21,596.81円 (-129.47円)
・TOPIX:1,615.25(-3.98)
・日経ジャスダック平均株価:3,481.56円 (-6.20円)
・東証マザーズ指数:946.51 (+2.55)
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■本日のイベント
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『海外』
ECB理事会(ドラギ総裁記者会見)
米1月消費者信用残高(3/8 5:00)
『国内』
2月都心オフィス空室率(11:00)
1月景気動向指数(14:00)
30年国債入札
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■本日の国内決算発表
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積水ハウス、日ビュホテル、アイモバイル、
不二電機、アルチザ、トップカルチャ
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■株式2.0参加者様へワンポイント!
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おはようございます、アナリストの石塚です。
新たな買い材料が不足していることから
利益確定売りが優勢となりやすく
しばらくはやや下向きの相場展開が続きそうです。
ただ大きく売り込む材料もなく、
テクニカル面を見ても日経平均株価の下値は
2万1,100~200円付近と限定的だと分析。
個別銘柄への物色の動きも続いていることから
利益の取りにくい相場ではないと見ています。
下げたときに上手く拾えるように
買い増しのための余力を
少し空けてのお取組みもご検討ください。
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