東京市場大引け『市況』by日本投資機構株式会社
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■3月6日 本日の見出し
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米株式市場で上昇が一服したことから利確売りが優勢に。
日米物品貿易協定(TAG)交渉への警戒感も強まる。
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■本日の相場概況
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『国内』
6日の東京株式市場で日経平均株価は
前日比129円47銭安の2万1,596円81銭と続落。
前日の米株式市場で主要3指数が下落したことや
中国政府による経済成長率の目標引き下げなどを背景に
投資家心理がやや悪化し、売りが先行しました。
時間外取引で米株価指数先物が軟調に推移したことから
米株高の勢いが止まり調整局面を迎えるとの見方が強まっています。
目先は日本株も上値が重くなるとして
利益確定売りも膨らみました。
また、今春以降に本格化する
日米物品貿易協定(TAG)交渉への警戒感も強まっています。
TAG交渉では、米側が日本に対米貿易黒字の削減を迫り、
日本車の輸入制限や追加関税発動の可能性もあるため、
自動車株や相場全体の重荷に。
一方で、政府の景気刺激策への期待から
中国株式市場で上海総合指数が続伸したことは
相場の支えとなっております。
為替が111円台後半で安定していることも支えに
押し目では買いが入る展開となりました。
日経ジャスダック平均株価は小幅に続落したものの
好材料が出た銘柄に買いが入り
東証マザーズ指数は続伸しております。
『海外』
6日午前の中国・上海株式相場で上海総合指数は続伸。
15日まで開催の全国人民代表大会で
政府が具体的な景気刺激策を打ち出すとの期待が続いています。
『為替』
14時時点の東京外国為替市場では、
1ドル=111円77~78銭近辺と円高に傾倒し小動き。
日経平均株価が下落したことで
運用リスクを回避するための円買いが入りました。
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■明日の日本株見通し
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日本取引所グループの2月22日までのデータでは
海外投資家は1月以降、
TOPIXと日経平均株価指数の先物
1兆4,800億円相当を購入した一方で、
7,850億円相当の現物株を売却していた模様。
日本株は年始から戻り基調となっていましたが
短期目線の先物主導での上昇であり、
長期投資家の買いは手控えられています。
日本は財政状況に懸念がありますから
海外投資家の買いが戻るには
外部要因に頼らざるを得ない状況。
中国経済の回復を確認し
世界的に株式相場への資金の戻りが進むなど
もう少し時間がかかりそうです。
目先は米株式市場で利益確定売りが優勢となりつつあるため
日本株も調整局面を迎える展開が想定されます。
しかし、為替の安定推移や中国の景気刺激策への期待は
引き続き支えになると見ており、
押し目では買いが入りやすいとして明日の相場を見ていきます。
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■主要指数
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『海外』
・NYダウ:25,806.63ドル (-13.02)
・ナスダック:7,576.361 (-1.206)
・S&P500:2,789.65 (-3.16)
・為替 ドル円:111.79-111.80円 (-0.09)
『国内』
・日経平均株価:21,596.81円 (-129.47円)
・TOPIX:1,615.25(-3.98)
・日経ジャスダック平均株価:3,481.56円 (-6.20円)
・東証マザーズ指数:946.51 (+2.55)
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■明日のイベント
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『国内』
2月都心オフィス空室率(11:00)
1月景気動向指数(14:00)
30年国債入札
『海外』
ECB理事会(ドラギ総裁記者会見)
米1月消費者信用残高(3/8 5:00)
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■株式2.0参加者様へワンポイント!
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アナリストの江口です。
相場全体は調整局面を迎えつつありますが、
本日のマザーズ指数は続伸するなど
個別銘柄に関しては堅調な推移も見られました。
上手く押し目を拾いながら
短期的に利益を狙っていただければと思います。
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